Q.ゴミ拾いしているだけじゃないの?

A.「土工さんて、ただゴミ拾いしてるだけに見えるのだけど。」なんて事を
一般の方のみならず、建築業界の人からも聞かれる事ございます。

通称「土工さん」は、「土木工さん」とも「解体工さん」とも違います。
解体工事現場の「土工さん」は、主に「解体工さん」や「重機オペさん」の手元
「アシスタント」的な役割を担っています。

モノを解体すれば、当然解体片が散在するのは当り前です。
散らかったモノがあふれれば、足元が悪くなる事、壊すべきモノ自体も埋まり
作業が円滑に行えなくなってしまいます。それらを取り除く事は、
「餅つき」の様に似ているかもしれません。
「杵つき係(解体工)」と「餅かえし係(土工)」のように、テンポが重要であり、
ノロければ、作業に時間がかかり、タイミングが外れれば、怪我する事となり、
「誰でも出来るゴミ拾い」というわけではないのです。

解体工事は、建設工事のなかでも、"とても危険" な工事です。
モノを壊せば、"崩れてきたり" "飛んできたり" "弾けたり" "破裂"する事もあったり。
それらを、予測し、回避しながら「ゴミ拾い」する事が求められるのです。
万一、怪我等の現場災害が発生すれは、工事遅延どころか、中止になってしまう事も。

又、ゴミを無造作に回収・梱包・積み込みすれば、「ガサ」が多くなり、
運搬車両も多数必要となるだけでなく、処分ボリウム(㎡)も多くなる。
ゆえに工事費用も高くなってしまう事に。

それ以外にも、重機作業時の様々なサポートも「土工さん」の仕事となります。
土中から、よもやの発掘物を取り除いたり、重機の挙動動作を的確にとらえ作業したり
重機アタッチメント(バケツ(ショベル)からスケルトン(ザルの様なショベル)等)
の交換手伝いをしたり。
(オペ(運転手)1人では交換出来ない。出来ても、とても時間がかかってしまう。)

優秀・経験豊富な「土工さん」如何で、
工事日程すら変わってきてしまう事も事実なのです。

2016年08月18日